ADHDは年がら年中物をなくすので、いつも探し物をしています。
何でなくすと困るのが分かっているのに、なくさないように気をつければいいのにと思います。
でも、それが相当の努力をしなければ治らないんです。
だらしがないから?半分正解で、半分間違いです。
ADHDの子供が物をなくすのを防ぐ方法を私の経験からお伝えします。
ADHDが物をなくすのは治る?
うちのADHDの子供たちは毎日のように「○○がない!△△がなくなった!」と騒いでいます。
今小学校5年生の娘は、2年くらい前にランドセルをなくしたことがありました。
娘はバスで学校へ通っているのですが、ある日、いやに身軽で帰ってきました^^;
「あれ?なな、ランドセルは?」
私のこの言葉で初めて自分がランドセルを背負ってないことに気付いたんです。
その不注意さに、同じ不注意型ADHDの母もさすがに驚きました。。
ADHDは不注意なのと、ワーキングメモリーが少ないことが原因で、うっかり物をどこに置いたか忘れてなくしてしまいます。
その欠点は治るのでしょうか?
脳の機能がうまく働かないせいなので、どうしようもないです。
治すということは難しいですが、その欠点をカバーして生活していくことはできます。
ADHD物をなくすのはだらしない性格のせい?
ADHDが物をなくすのは、脳のメモリーが少ないので、どこに置いたか忘れてしまうのが原因です。
だらしない性格だからというわけではないです。
まずは、分かっててなくしているわけでもないんです。
本当についうっかり忘れてしまったという状態です。
でも、わざとではないけれど、先のことを見通したり考えるのが苦手なADHDなので、思い付きでその辺に物を置いてしまいます。
無意識に置いてしまうのがその後の一大事につながってしまうんですね。。
だらしない性格だからということではなく、不注意で用心深く先のことを考えて行動しないのと、ワーキングメモリーが少ないのでどこに置いたか思い出せなくなるというのがすぐなくす理由ですね。
ADHDが物をなくすのは育て方のせい?
ADHDが物をすぐなくすのは育て方ではなく、ADHDの特性なので、脳の機能不全が原因です。
ただ、物をなくさない仕組みはママが作れるもので、子供が小さい時からそれを習慣にするようにすれば、子供たちのなくし物も減ってくるはずですよね。
ADHDが物をなくすのを防ぐコツ
私も2人の子供たちもADHD注意欠陥多動性障害なのですが、ADHDの特性を克服するのに一番大事なのは、ADHDの特性を自分で自覚することです。
私は自分がADHDと診断されたのが、3年前でした。
それまで自分の苦手なところを自覚してはいましたが、とことん向き合わないといけないという意識に欠けていました。
そのために何度も失敗を繰り返していたんです。
自分と向き合うことで少しずつですが、改善されています。
子供だと自覚まではできても、克服しようと強い意志を持つことは難しいと思います。
でも、自覚できたらまずは第一関門突破です。
ADHDの特性をカバーするための工夫をしながら、失敗もしていって、克服する必要性を自分で感じることがとても重要だと思うんです。
ADHDが物をなくすのを防ぐコツ1
物の場所を決めること!これに尽きます。
物を定位置から出したら定位置に戻す!
戻さなかったら、徹底的に注意する!これを繰り返して訓練です。
これは室内の場合なので、外出中はどうするのか?と言うと、基本的にはカバンの中も定位置です。
万が一、カバンから取り出す場合は体に密着させることです。
体から離したら終わり。そして、膝の上など見えるところに置くことが大事です。
ちょっと神経質すぎると思われるかもしれませんが、この位しないとうっかり忘れてしまうんです。
ちょっとバックから本を取り出して、電車が降りる駅だとアナウンスが流れたとします。
もうここでADHDの頭の中は降りることでいっぱいです。
本のことは過去の話です。
例えば膝の上にのせたり、体にのせておけば、物の存在を忘れて慌てて降りても落ちた音で気づきます。
もしくは、周りの人が教えてくれたり助けてくれます。
人に頼ることや何かに頼ることもADHDの特性をカバーするのに必要だと私は思います。
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ADHDが物をなくすのを防ぐコツ2
定位置ではないところに物をしまったり移動させるときは、無意識にしないように動作を声に出しながらやったりの工夫が大事です。
目で見て確認したことを記憶する、口で言って確認したことを記憶する、耳で聞いて確認したことを記憶です。
記憶の引き出しを少しでも多くすることがADHDには大事です。
自分は忘れっぽいということを自覚させましょう。
物の定位置も、元に戻さないと意味がないので、物を取り出して使う動線上に定位置を決めましょう。
できれば、1アクションでしまえる場所がいいと思います。
扉を開けて、引き出しを開けてなど面倒だと思うと継続が難しいので、子供たちが慣れるまでは見た目は二の次で。
これができるようになると、ママたちのストレスがかなり減らせることができますもんね!
ADHDの子供が物をなくすのを責めない
私もそうですが、ADHDの子供たちが「アレがない!」とか始まると、ついつい小言を言ってしまいます。
でも、分かっていてもできないのがADHDなんです。
子供もママに怒られたくはないので、失敗なんてしたくない。
でも、まだADHDであること、普通の子より注意しながら生活しないと失敗してしまうことに実感がないんです。
あと、先日通院している心療内科の先生に相談したら、まだ脳が出来上がっていないから大人みたいに出来ないんですよ。もうちょっと待ってあげて。少しずつできるようになるから。と言われました。
それを言われて、私のもやもやが少しおさまりました。
ADHDの自分の子供の時を思い出してみても、できないことだらけでした。
周りのお友達が普通にできることができない。
何でだろうと思ったこともたくさんありました。
その頃は発達障害などと言う言葉はなかったので、疑うこともなく、自分は人より頭悪いのかな…位に思っていました。
私の母は、私が失敗ばかりすることをあまり責めませんでした。
それはありがたかったなと思います。
失敗したことは、ADHDであれ、本人が一番気にしています。
落ち込んでいるのを更に親に言われたら、逃げ場がなくなってしまいます。
それよりも、解決策を一緒に探してあげる方がどれだけいいでしょうか。
ADHDが物をなくすのは一度では治らない
ADHDの特性からくる失敗を叱っていると、その子供は親に嘘をつくようになることもあります。
うちの場合はそうでした。
失敗を言うと責められるから、本当のことは言わず黙っていよう。
聞かれたら嘘を言おうと思ったようです。
嘘を言わさないように、失敗を自分から言える関係にしたいですよね。
嘘をつくようになった後に、私はそのことを知りました。
嘘をつかせてしまった自分を悔いました。
そして先生の言葉を思い出しました。
「脳が未発達だからできなくて当たり前」
社会に出るまでは練習の場ですよね。
失敗しても命を取られるわけじゃない。
子供が社会に出て、少しでも楽に、ADHDの特性に足を引っ張られないように、今のうち練習させて克服する手助けをしたいと思います。
ADHDが物をなくすのは特性のせい
ADHDであるために物をなくしやすいのですが、その自覚が親子とも無くて工夫をしなければ、いつまでも克服できずなくし物を繰り返します。
そして、ママがそれを厳しくしかってばかりいると嘘をつくのもそうですが、自己嫌悪から自己肯定感が低い子供になってしまいます。
それが学校でも先生から厳しく言われてばかりいると、不登校になったり、引きこもりになったり鬱になる子供もいるようです。
うちの長男ちょこ太は小学校6年生の時、不登校気味になりました。
毎朝説得して、近所の公立小学校に一緒に歩いて行っていました。
日によっては11時過ぎ、昼近くまで説得する日もありました。
私も不登校になった時があったので、一度休み癖がつくと、ますます行きたくなくなることを知っていたので休むことは避けたかったんです。
息子が学校に行きたくない理由は学校で先生に怒られるのが嫌だと。
担任の先生はちょこ太の特性を分かっていてよく考えて指導してくださっていました。
でも、これから中学に上がったら私立の普通中学だったので、特別視はしてくれない。
息子が中学に上がっても困らないように厳しくして下さっていたようです。
でも、ADHDの特性がかなり強いちょこ太にとっては地獄だったようです。
失敗ばかりなので怒られてばかり。
学校でも嘘をつくようになり、学校も行きたくないと言い続けていました。
このことを知ったのは、小6の終わりのことでした。
子供のうちは失敗を責めるのではなく、どうしたら克服できるかを一緒に考えて実践、練習を重ねることが大事なんですね。
自分も子供たちと一緒に成長を重ねたいと思います。
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